コラム|「東京物語」を国宝に

「東京国立近代美術館フィルムセンター」(東京都中央区京橋)が4月1日から「国立映画アーカイブ」となり、6つ目の国立美術館に改組・昇格する記者会見が行われた。大ホールは、長瀬記念ホールOZUになる。最大のミッション(使命)は「映画を残す、映画を活かす」。わが国で最初にフィルムで撮影されたのは、「紅葉狩」(明治32年・1899年。可燃性デュープポジ)でほか2本と一緒に重要文化財となっている。
戦後、映画ブームが起こり昭和20年代・1950年代後半は、まだ可燃性のフィルムが使われよく燃えた。そのため、不燃性フィルムが登場し可燃性フィルムは商業用としては役目を終えた。そのころ生まれた世界に誇れる名作がある。53年の松竹「東京物語」(監督小津安二郎)、54年の東宝「七人の侍」(監督黒澤明)と「ゴジラ」(監督本多猪四郎・特技監督円谷英二)。3本まとめてが無理なら、まず「東京物語」から。可燃性や不燃性というより世界的評価を判断基準にしたらどうだろうか、提言したい。