公開延期・映画製作の現場で

新型コロナウイルスで緊急事態宣言(7日発令)が出され、映画会社各社は全従業員に対して、テレワークや自宅待機の措置を講じた。松竹はタレントでコメディアンの志村けんさんが本年12月公開予定の「キネマの神様」(監督山田洋次)に主演することを発表。3月クランクインを迎え、志村さんはスケジュールの都合で4月撮影の予定だったが、新型コロナに感染し出演辞退した直後に亡くなった。現在、撮影見合わせとなっている。
合同通信社調べによると、東宝は4月クランクイン予定が5月以降になった作品もあるという。東西両撮影所を持つ東映は映画、テレビドラマの撮影などを中断している。スタッフ・キャストのモチベーションが心配される。
公開延期については日々発表が続く。ゴールデンウイーク後の話題作で、原田眞人脚本・監督作品「燃えよ剣」(東宝=アスミック・エース共同配給)が5月22日公開からから公開延期に。作品はすでに完成し、マスコミ試写も好評だっただけに一日も早い公開を望む。東宝東和配給「透明人間」も全米興行週末ランキング初登場1位の大ヒット作が10日公開延期を発表。公開延期は続く方向ではあるが、本社では10日現在の公開延期作品をまとめた(本文)。100本以上にのぼり、ここまで新型コロナの影響かと改めて感じた次第です。