小林一三翁という企業経営者

毎日新聞2月4日付朝刊の1面コラム「余録」に、阪急電鉄、阪急百貨店、宝塚ホテルや東宝、宝塚歌劇団を創業した小林一三翁が取り上げられている。「日本の大都市近郊私鉄の経営モデルをつくった」という書き出し。一三翁が大阪・梅田と神戸を結ぶ直通電車を開通させた時、大阪や神戸に住む人々は新聞広告に目を見張ったという。『綺麗(きれい)で早うて。ガラアキで眺めの素敵によい涼しい電車』。阪神急行電鉄(阪急のもとになった社名!)の運賃収入はわずか2年あまりの間に2・5倍へ急伸。さらに梅田には世界初となるターミナルデパート阪急百貨店、沿線の宅地開発(しかも初の住宅ローンで!!)に始まり、今でいうテーマパーク・遊園地、4千人収容の宝塚大劇場などつくった。各地に東宝映画を上映する映画館も「百館主義」を掲げ現在有数といわれる興行網の礎を築いた。そして「小林の経営は東京の私鉄も倣(なら)うところとなり、西武の堤康次郎も影響を受けたという」。先日の西武運営の遊園地「としまえん」が閉園しハリー・ポッターのテーマパークへなることにつなげている。
先月25日は「逸翁忌」。少し前、お墓参りをさせていただき、邸宅だった現在の「小林一三記念館」も訪ねた。晩年、茶室を訪れた東急創業者五島慶太翁と一緒の写真を見つけた。

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