「関ヶ原」はあったのか⁉

17年夏、TOHOシネマズ梅田で見た東宝配給の超大作「関ヶ原」(監督原田眞人)は、当時の戦国歴史絵巻が現代に現れて圧倒され、いまでも忘れられない。司馬遼太郎氏の原作を原田監督が脚本も書き、縦横無尽に役所広司演じる徳川家康を動かした。対する岡田准一演じる石田三成も新史料が続々と発見され真実の三成像が浮かび上がっているようだ。
さきごろ、PHP新書から『関ヶ原は「作り話」だったのか』(渡邊大門著)が出た。読み進むうちに、次々と明らかになる真実に納得したり、承服しかねる事柄もありで読了した。渡邊氏によると、司馬「関ヶ原」は、ユニークなエピソードを取り上げつつ、登場する戦国武将をいきいきと描いているが、史実であるかといえば、そうでないものも少なくないという。司馬氏が読んだ史料の大半は一次史料ではなく、二次史料だったと考えられるというもの。結論は、「関ヶ原合戦」は大きな転換点であり、関ヶ原体制に手ごたえを感じた家康は一気に征夷大将軍就任と江戸幕府への道を開いていった。それで安心。「関ヶ原」はあったのだ!

◎トップインタビュー
ドルビージャパン㈱大沢幸弘代表取締役社長
(本文掲載)

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