新「忠臣蔵」映画の誕生

戦前から戦後の日本映画全盛期、興行の節目に必ず製作・公開され大ヒットしたのが「忠臣蔵」映画。総天然色(カラー)やワイドスクリーン(シネスコ)が主流になり始めると「オールスター映画」や大佛次郎原作をうまく使い題名もずばり「赤穂浪士」ものは必ず大ヒットした。カラー第一作は東映五周年記念「赤穂浪士 天の巻 地の巻」(56)大石は市川右太衛門、吉良は月形龍之介。現在、CS放送の衛星劇場で松竹「忠臣蔵花の巻 雪の巻」(54)を21日に放送。同じ題名、主役も八代目松本幸四郎(初代白鸚)東宝版(62)もある。大映(KADOKAWA)の「忠臣蔵」(58)は大石に長谷川一夫。ご存知忠臣蔵の傑作。
時代は元禄14年(新暦の1701年4月21日)、江戸城「刃傷松の廊下」は赤穂藩主浅野内匠頭が髙家筆頭吉良上野介に斬りつけたことから起きた。筆頭家老大石内蔵助ら四十七士が同15年12月14日(03年1月30日)に吉良邸へ討ち入り。見事に吉良の首をあげた。事実はこれしかわからず、さまざまな“忠臣蔵”ものが生まれた。そんな中、22日公開される松竹配給「決算!忠臣蔵」は、お金・予算にスポットを当てたユニークな作品。矢頭長助に岡村隆史、大石に堤真一が扮している。11日には泉岳寺で公開直前イベントが繰り広げられた。大ヒットの期待が高まる。