4K時代真っ盛り。NHKは、3年後の東京オリンピックを“8Kスーパーハイビジョン”を連日PR放送中で、家電量販店では、4Kテレビのオンパレードだ。CS放送では4K・2Kダウンコンバート版放送が多い。わたしたちが今、シネコンや家庭のテレビは2Kで、1080本の走査線で見ている。4Kはその倍、8Kは4倍の高精度映像を見られる。昨年の「午前十時の映画祭」で見た黒澤明監督の「七人の侍」4K上映版は、人物の輪郭がくっきり見える現在主流のデジタルレストレーション(修復版)ではなく、やさしい画像だった。
松竹では現在、小津安二郎監督の名作「東京物語」の4Kデジタルレストア版を作成中。すでに2Kデジタルリマスター版を作成したのだが、時代の流れは4K時代になってしまったのだ。『映画フィルムのポテンシャルは6K以上』という映画関係者もいる。ハリウッドに目を移すと、「ローマの休日 製作50周年版」をはじめ、「カサブランカ」「風と共に去りぬ」「ウエストサイド物語」「南太平洋」「十戒」など続々とデジタルレストレーション・バージョンが生まれ、BD&DVDがリリースされている。見る側にとってはうれしい限り。「映画遺産」は多いほどうれしいものである。
4K・8Kハイビジョン
