俳優の高島忠夫さんが26日逝った。28日朝、宝塚歌劇関係者からのメールで知った。死因は老衰だった。88歳。ここしばらくテレビなどで見かけなくなっていたので心配していたところだった。現在では高嶋政宏・政伸兄弟の父親のほうが通りよいかもしれない。妻は宝塚歌劇の男役として一世を風靡した寿美花代。テレビには、高島ファミリーとして出演。
高島さんは、1951年、映画製作・配給会社「新東宝」(著作権継承会社は国際放映)の新人発掘プロジェクト・新東宝スターレット第一期生。歌うスターのはしりで、「坊ちゃん」シリーズなどに主演。東宝移籍後は、創立30周年記念作品「キングコング対ゴジラ」(62)に主演し、海外でも評価が高かった。筆者のリアルタイムで見た高島さんは「怪獣島の決戦 ゴジラの息子」(67)の博士役で、さる4月からCS・日本映画専門チャンネルで“東宝チャンピオンまつり”特集で同作を再見。髪の毛に白いものをあしらい貫禄があった。高島さんは多彩で、テレビ番組の司会や東宝ミュージカルにも多数出演した。印象に残っている言葉がある。フジ・関西系「ゴールデン洋画劇場」特別企画枠で黒澤明監督の「影武者」海外版(80)の解説を担当した時のこと。「黒澤監督の超絶技巧!」と絶賛した顔は忘れられない。
高島忠夫さん逝く
