わが青春の映画二本

映画好きだったら、誰でも青春時代に見た思い出深い映画があるはず。小、中は地元で、高校からマグロ大学ならぬ近畿大学(東大阪市)へ通った。高二の秋、岡島興業の今はない東劇(東大阪劇場)で黒澤明監督名作週間・東宝「天国と地獄」を見て、映画にハマりました。翌年の1972年(昭和47年)、日本映画と外国映画思い出の青春映画に出会った。日本映画は日活「八月の濡れた砂」(監督藤田敏八)。湘南を舞台に、高校を中退した落ちこぼれの秀才健一郎(村野武範)とまじめな清(広瀬昌助)のひと夏の出来事を描く。ヒロイン・早苗にテレサ野田を配し、筆者永遠の女神に。映画そのものは時代とともに消えつつあるが、ラストシーンに流れる石川セリ歌う同名主題歌が夏限定で今でも有線放送などで流れてくる。DVDがハピネットからHDマスター版で発売中。
外国映画はワーナー「おもいでの夏」(監督ロバート・マリガン)。原題は「Summer of 42」。年代でわかるように太平洋戦争中、ある避暑地の島で出会った戦争未亡人にあこがれる少年ハーミー(ゲーリー・グライムス)の物語。美しい年上の人はジェニファー・オニール。映画はやはり消えて、さる1月亡くなったミシェル・ルグラン作曲のテーマ曲が残った。DVDはWHVから発売中。