GWはプラチナウィーク

今年の外配協年頭名刺交換会で井上伸一郎会長(KADOKAWA代表取締役専務)が4月末から5月はじめの10連休を「映画興行はゴールデンウィーク(GW)以上のプラチナウィーク”になる」と言った。まだすこし先だが、今年のGWは10日間という初の超大型連休になる。2008年、祝日法改正で振替休日が月曜日以外の火曜日になるなど、今や日本中の大型商業施設や百貨店などの垂れ幕や看板には「GW」の文字が踊り花盛りだが、実はこの言葉、映画業界用語が起源。わが国オリジナルの和製英語なのだ。1951年(昭和26年)に、アイデアマンで知られた大映の松山英夫宣伝企画部長(のちに専務取締役、ダイニチ映配社長)が『黄金週間』と命名した。
松竹と大映(現KADOKAWA)が同じ獅子文六原作「自由学校」を競作、5月5日同時公開。松竹は渋谷実監督、伊福部昭音楽、佐分利信、高峰三枝子主演で配給収入5823万円稼いだ。一方、大映は吉村公三郎監督、新藤兼人脚本、小暮実千代、京マチ子主演で同じく8000万円を稼ぎ出し、大映創設以来最大のヒットを記録した。翌年から各社とも大作をこの時期に出して、いずれも大ヒットしたことからこの時期、話題作をぶつけるようになる。52~53年ごろには旅行業界はじめ全国で広く使われるようになった。