「京マチ子映画祭」上映中

現在、角川シネマ有楽町で好評上映中のデビュー70周年記念企画「京マチ子映画祭」(配給KADOKAWA。21日まで)。戦後、日本映画を代表する大映専属女優のひとりで現在もお元気の様子で、うれしい限りである。すでに初日の一回目を飾った「赤線地帯」(56)は終了しているが、国内初の4K復元版上映。溝口健二監督の遺作として知られた名作。撮影は名コンビの宮川一夫キャメラマン。8日からは「鍵」(59)「浮草」(同)「偽れる盛装」(51)「羅生門」(50)「浅草の夜」(54)「流転の王妃」(60)「いとはん物語」(57)「千姫」(54)「踊子」(57)「女の一生」(62)など。最終日の最終回は同館の前身、有楽町そごうのキャンペーンソングを映画化した「有楽町で逢いましょう」(58)で幕を閉じる。
上映中の同館を訪ねると、上映作品の貴重なポスター、スチール写真やプレスシートなど展示されている。「雨月物語」のプレスは折り目などすこし欠損しているが、唯一であるならば貴重な資料。パンフレット(926円+税)を購入して驚いた。最終ページに、京マチ子さん直筆のメッセージがあった。「この度びは、私には身に余るかつての大映作品を放映下さり、お礼の申し様もございません。只々感謝いたしております。本当にありがとうございます。京マチ子 2019.1.22」。