佐藤純彌監督逝く

週末の日曜日17日に、ベテラン監督の佐藤純彌監督逝く-の訃報が飛び込んできた。9日多臓器不全のため、86歳だった。昨年末佐藤監督と映画文筆の増當竜也さんらが聞き手になり、470㌻というぶ厚い「映画監督佐藤純彌 映画(シネマ)よ憤怒の河を渉れ」を上梓したばかりだった。まだまだ現役最高齢監督でいてほしかっただけに残念でならない。
全国紙やスポーツ新聞は「空海」「新幹線大爆破」「男たちの大和/YAMATO」などの監督と派手な見出しが並んだ。今月のCS放送・シネフィルWOWOWで角川映画「人間の証明」(77)が放送されたばかり。昨年春、「角川映画シネマ・コンサート」が開かれた。角川映画「犬神家の一族」と「人間の証明」「野性の証明」3本のダイジェスト映像とともに音楽を担当した大野雄二率いる一夜限りのオーケストラが当時のスコアを演奏。印象に残ったのは「人間の証明」だった。ニューヨークの場面やファッションショーの音楽は今聴いても全然古さを感じない。大野氏は筆者のインタビューに答えて「続く“野性の証明”も注文は一切なし。お好きなように作曲してください」と。作品目録をみると、全38本。音楽では、デビューから6作連続コンビを組んだ佐藤勝さんと久しぶりに組んだのが「敦煌」(88)。やはり名コンビだなと思った。

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