ミュージカル映画の金字塔「シェルブールの雨傘」(64)作曲家ミシェル・ルグランさんが26日亡くなった。86歳。死因は明らかにしていない。ジャック・ドゥミ監督とのコンビが有名で、「ロシュフォールの恋人たち」(67)や日本映画「ベルサイユのばら」(79)も二人で担当した。市川崑監督の東宝「火の鳥」(78)では主題曲を提供している。4月には、パリでコンサートが予定されていたという。
筆者がリアルタイムで見て、いまでもメロディーを口ずさめるのは「華麗なる賭け」(69)の主題歌「風のささやき」に次いでアカデミー賞を受賞したワーナー映画「おもいでの夏」(72)。原題は「Summer of 42」で、太平洋戦争下、避暑地で戦争未亡人ドロシー(ジェニファー・オニール)を想う少年ハーミー(ゲーリー・グライムス)の物語。ロバート・マリガン監督のさわやかな演出が印象に残る。が、映画自体は歴史のかなたに消えてテーマ音楽は今もイージーリスニングの名曲として今も親しまれている。もう一本はシネラマOS劇場で見たMGM映画「北極の基地 潜航大作戦」(68)スーパーシネラマ方式の70㍉作品という堂々たる大作で、どちらかといえば、ジャズ畑の人で主題歌や小編成の音楽が多かっただけに、大編成のオーケストラだったことを覚えている。
ミシェル・ルグラン逝く
