東映の歴史の中でも、東映時代劇から任侠映画を経て、実録路線の第一弾として公開されるや大ヒットを記録した「仁義なき戦い」が公開されたのは、1973年(昭和48年)1月13日。シリーズ化が決まった経緯は諸説あるが、二作目「広島死闘篇」が4月、三作目「代理戦争」が9月公開、四作目「頂上作戦」が翌年1月、6月には「完結篇」が公開された。監督深作欣二、主演菅原文太という不動のコンビが生まれた。第一作のメインタイトルとスタッフ・キャストが出た直後の音楽録音で深作監督は「『仁義なき戦いのテーマ』音楽はこれだ!」と叫んだという。あまりにも有名なテーマ曲誕生の一瞬である。作曲家津島利章氏は東映任侠映画から実録映画まであらゆる映画音楽を担当した職人作曲家。かつて京都の名物すき焼き三嶋亭で「その場面に合った音楽を書いただけ」と語ってくれた。さきごろ、ディスクユニオンから「仁義なき戦い」サントラ完全版といえる3枚組が出た。解説文に、筆者のインタビューした津島氏の言葉が紹介されている。
さて、東映チャンネルでは週末の8日夜に開局20周年記念第三弾として「仁義なき戦い」4Kレストア版を放送。45年前の映像が見違えるほどきれいになった。25日と31日に再放送あり。もう一度見たくなった!
東映CH「仁義なき戦い」4K
