ヒット公開中の東映「花戦さ」で劇中に登場する全てのいけばな作品の制作・監修を手掛けた華道家元池坊の当代池坊専好氏が「銀座百点」6月号に『(本作は)史実に基づきつつ、エンターテイメント性にもすぐれた作品ですので、花の楽しみやおもしろさが存分に伝わるのではないでしょうか』と書いている。
そもそも戦国時代の京都六角堂の僧が朝夕仏前に花を供えたことがいけばなの源流と呼ばれている。茶の千利休と並び称される花の池坊専好とはどんな人物だったのか。『初代専好は実在した人物ですが、映画の中の専好像に関しては野村萬斎さんにすべてをゆだねました。野村さんはいきいきと融通無碍な自由人の専好を演じてくださいました』という。
『信長の台詞「武人たるもの茶と花を、人の心を大事にせよ」は永遠のテーマ。武人とは戦う人というだけでなく、リーダーとして上に立つ人という意味も含むため、現代に通じる普遍的なメッセージ性を感じました』。また『美しいいけばな作品には迫力がありますし、信長が褒めて、秀吉が感服したいけばなの魅力を、現代のみなさまにもぜひご覧いただきたいと思います』とPRしている。
「花戦さ」と池坊専好
