コラム|筋書でみる歌舞伎座130年④

連日大入りが続く歌舞伎座で公演ごとに発売される「筋書」(プログラム)。好評の連載企画「筋書でみる歌舞伎座130年」。公益財団法人「松竹大谷図書館」(理事長・大谷信義松竹会長)所蔵資料を紹介するもので、同図書館スタッフが執筆している。
9月の第7回は、第三期の戦中と第四期開場時の筋書を紹介。それまでの歌舞伎座は基本的には一部制だったが、昭和16年から二部制となる月が出はじめ17年から定着する。いよいよ戦局の厳しさが増してきた同17年ごろからは、空襲時に備えて「本館地階退避所見取図」(同18年7月)や「決戦下服装に就き皆様へお願い」の大見出しに「新調は見合せ 今後の衣生活はこうしましよう」の小見出し。「簡素、剛健、明朗な服装をもって場内をお埋め下さい」(同18年12月)や「警報発令時に於ける防空上の措置」として、空襲警報が発令され上演中止となった場合の入場料の払戻しなどについての措置を掲載(同19年2月)などの注意が毎月掲載されている。
焦土となった東京の地に、歌舞伎座が再びその威容を現したのが昭和26年1月。表紙には「新春初開場五十日延続大歌舞伎」の文字が踊った。初世中村吉右衛門ら名優が揃い50日間連続公演となった。当時の入場料は、一等六五〇円、二等四〇〇円、三等二〇〇円。