公益財団法人日本美術協会(総裁・常陸宮殿下)は、世界のすぐれた芸術家を顕彰する「第30回高松宮殿下記念世界文化賞」(主催同協会)に、フランスの女優カトリーヌ・ドヌーヴさん(74)ら5人を選んだとロンドン、パリ、東京など世界6か国で発表した。賞金は1500万円。
ドヌーヴさんは演劇・映像部門での受賞。選考理由は、微妙な感情を表現する才能があり、世界の映画界で最も優れた女優の一人。ベネチア、ベルリンの両国際映画祭で女優賞を受賞。リスクを恐れず、癖のある役に果敢に挑戦して成功を収め、あらゆる層の観客に支持される。社会的発言でも注目されている。
ドヌーヴさんは、全編セリフも歌うミュージカル映画の金字塔「シェルブールの雨傘」(64年。監督ジャック・ドゥミ)で可憐なヒロインを演じ、一躍世界的スターになり、キャリアは半世紀を超えた。出演作は仏・米映画はじめ100本以上。セザール賞の主演女優賞2回受賞するなどフランスを代表する女優として現在も“現役女優”として活躍中。
ほかの受賞者は、絵画部門ピエール・アレシンスキー(90)=ベルギー△彫刻部門中谷芙二子(85)=日本△建築部門クリスチャン・ド・ポルザンパルク(74)=モロッコ△音楽部門リッカルド・ムーティ(76)=イタリア。敬称略
「世界文化賞」C・ドヌーヴ
