コラム|松林監督と宝塚歌劇

3月28日付当欄で紹介した映画監督の故松林宗恵監督を書いた『松林「和尚」監督のこと』の反響があった。ここに一冊の本がある。小林一三翁の三男、小林米三元阪急電鉄社長・宝塚歌劇団理事長が「歌劇」(宝塚歌劇団発行)に連載した「見たこと聞いたこと感じたこと-我がタカラヅカ-」(2001年・小林公平発行・阪急電鉄発売)で、昭和37年6月号のエピソード「夢や思い出は消えない」に松林宗恵監督が登場。この年ローマの映画祭に出席、イタリア、フランス各地を回った監督の話が綴られている。「私も学生時代(龍谷大)はよく宝塚に通いました。私はこのたび初めて外遊したのですが、自分のこの眼ではじめて見たパリやベニスが、宝塚を見て昔から夢にいだいていたパリやベニスと同じであったので、非常に楽しいでした。宝塚でうけた若い頃の夢が実現したように思いました。若い頃いだいた夢や思い出は、いくつになっても消えないものです。宝塚が若い男女に与えた夢や思い出は永久に美しく楽しく、彼等の脳裡に残っています。宝塚の存在価値は大きいですね」。米三社長(当時)は松林監督の話を聞いて、「私は楽しく、励まされた」と感想を書いている。

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