コラム|映画会社のカラー

2月25日と26日の日本経済新聞1面コラム「春秋」欄に連日映画の話題が掲載された。25日は「松竹はしみじみと胸に迫るホームドラマ、日活は若さあふれる青春ものに無国籍アクション、東宝なら駅前シリーズや社長シリーズ…。その昔の日本映画には会社ごとにくっきりしたカラーがあった。俳優も監督も専属だから、お家芸に磨きをかけられたわけである」と。「シネマ全盛期を支えたシステム」と書く。その全盛期には、東映の時代劇と任侠映画、大映の“カツ・ライス”の勝新太郎・市川雷蔵の「座頭市」「眠狂四郎」シリーズ、新東宝は「明治天皇と日露大戦争」はじめ歴史路線が売り物だった。
26日は「映画『戦場のメリークリスマス』は先の戦争を背景に敵と味方の間に芽生えた友情を描く。坂本龍一さんによるテーマ曲は今も古びない」。坂本さんはさきごろ、ベルリン国際映画祭の「東京暮色4K修復版」ワールドプレミアで「小津作品の音楽は緻密に計算され、意識的に伝統に沿ったようにできている」と発言した。坂本さんは1998年、東京大学で開催された「デジタル小津安二郎展」で田中絹代主演の「その夜の妻」にピアノの即興演奏で音楽をつけている。