ドルビージャパン㈱・大沢幸弘社長にきく|『ドルビーシネマは他では味わえない体験』

プレミアムシアター『ドルビーシネマ』をプロデュースするDOLBY JAPAN㈱(本社:東京都中央区)の大沢幸弘社長に、これまでのドルビーシネマの反響や今後の戦略等について話を聞いた。
―ドルビーシネマは、昨年11月の『T・ジョイ博多』を皮切りに、本年4月『MOVIXさいたま』、 6月『梅田ブルク7』、10月『丸の内ピカデリー』に誕生しました。これまでの反響はいかがですか。
大沢社長 詳しくは各興行会社さんにお問い合わせいただいた方がよろしいかと思いますが、とても良い反響をいただいており、力強く受け止めています。日本初となった博多は駅の真上で最高の立地でした。さいたまに導入した松竹さんは早い段階からドルビーシネマを評価していただいており、動員記録が出たときいています。大阪・梅田、東京・丸の内は「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」や「ジョーカー」等良い作品に恵まれて爆発的なスタートとなりました。SNSでも好評で、ドルビーシネマのエントランスの写真や、ドルビーシネマで映画の世界に没入できたと投稿されるお客様が多くいらっしゃいます。ドルビーシネマは他では味わえない体験です。今後もっと来ていただける、もっと映画に感動していただけると期待しています。
―ドルビーシネマは、今後12月20日に名古屋・『ミッドランドスクエア シネマ』、2020年3月に『MOVIX京都』での導入が発表されています。今後の戦略について伺います。
大沢社長 京都までの6館で終わりではありません。ドルビーシネマは世界で400以上のスクリーンに導入されており、世界でも日本でも増やしていきますし、日本でもスクリーン数をある程度の水準までは増やしたほうが邦画を作る方や見たい方にとって便利でしょう。ドルビーシネマ対応の日本映画は「轢き逃げ 最高の最悪な日」(東映配給)が初めてでしたが、これはハリウッドで仕上げており、「Fukushima50」(松竹=KADOKAWA共配)は、先日ドルビーシネマ対応を発表されたイマジカさんでカラーグレグレーディング作業を行う国産作品第1号になります。つづいて、日本のアニメでは来年1月に「劇場版機動戦士ガンダム」3部作上映が発表されています。また旧作の「タイタニック」「オズの魔法使」「地獄の黙示録」などもドルビーシネマ作品としてアメリカで公開されております。
―そのほかドルビーブランドの技術について伺います。
 大沢社長 ドルビーの技術はいろいろな分野に広がっており、デファクトスタンダード(事実上の標準)のように使われています。ドルビーアトモスは現在、全国25か所/29スクリーンに導入されており、都内ではTOHOシネマズ(日比谷、新宿、日本橋、六本木)、佐々木興業(グランドシネマサンシャイン、シネマサンシャイン平和島)で体験できます。
全世界では4,000スクリーン、対応作品数も1,000本を超えました。他社からも様々なフォーマットが出ており、今プレミアムシアターで映画を楽しむことが大きな潮流になっていると思います。ぜひ他社さんの劇場と比べて見ていただきたいですし、私は業界を盛り上げる技術がいろいろあっていいと思います。日本のドルビーシネマ作品が海外に行って同じ土俵で戦うようになる時代が楽しみです。

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